生活クラブソーラー多摩統合センター発電所

多摩C太陽光写真1多摩南生活クラブ生協の配送センターである多摩統合センター(2001年6月開設)は、京王相模線の多摩境駅から徒歩5分のところにあります(東京都町田市小山ヶ丘)。「多摩境」というだけあって、直ぐ近くが神奈川県との県境に位置しています。配達エリアは、八王子市・日野市・多摩市・稲城市・町田市で、11,194人の組合員に消費材を届けており、東京単協の中で配達人数としては、最も大きな配送センターとなります。

 その多摩統合センターの屋根に太陽光発電の設備を取り付ける計画を立てましたが、固定価格買い取り制度の導入で太陽光発電事業が社会的に活発になり、そのことで設備の手配が遅れたこともあって、当初計画より完成時期がずれ込みました。それでも2013年11月には発電を開始しました。東京単協としては7カ所ある「発電所」のうち、小平センターと東京本部(世田谷区経堂の生活クラブ館)に続く3番目の設置でした(他に大田センター、小平センターのもう1か所、デポー東村山、世田谷区の八幡山発電所<屋根貸し>の5カ所)。愛称は、その名も「生活クラブSOLAR多摩南事業所ひまわり」。年間の発電量は86,000kWh、発電容量は98.0kW、パワコン容量は10kW×4基です。発電容量として、東京単協で7カ所設置している発電施設の中では最も大きいものになります。多摩看板写真

生活クラブ生協・東京では、太陽光発電設備を配送センターやデポー(お店)といった事業所の屋根に設置する取り組みを、固定価格買い取り制度を前提にした太陽光発電による売電事業として位置づけ、株式会社生活クラブエナジーに全量売電をしています。

そして、この事業の目的の柱は以下の3つになります。

① 脱原発の対案としての再生可能エネルギーの拡大

② 身近にある太陽光というエネルギーを活用する事業を通して、CO2の削減に貢献していくこと

③ 太陽光発電の取り組みを通して、省エネルギーや創エネルギーを実践する生活を提案していくこと

多摩C太陽光写真2発電事業と合わせて、組合員宅での「生活クラブでんき」の共同購入を進めることも重要です。生活クラブ生協・東京の「生活クラブでんき」の契約数は、まだ3,167件であり、組合員数の3.6%に過ぎません。

脱原発、脱炭素の運動として、1人でも多くの「生活クラブでんき」の契約獲得を進めるために、組合員と事務局が連携して、活動を豊かに展開していきます。

生活クラブ生協・東京

政策調整部政策推進課 知野二郎

田んぼ電気プロジェクト音羽米発電所1~8号機

田んぼ電気プロジェクト音羽米発電所

「田んぼ電気プロジェクト音羽米発電所」は、愛知県豊川市(旧音羽町)の東海道赤坂宿周辺の、四方を山に囲まれた清流沿いの田んぼの畔でのソーラーシェアリングで発電を行っています。生産者である音羽米研究会の鈴木農場では、田んぼで作られたすべての再生可能エネルギーを組合員宅に電気として供給するため㈱生活クラブエナジーに売電し、米作り・精米作業に必要な電気も㈱生活クラブエナジーを通じて購入しています。画像17

鈴木農場が中核をなす「音羽米研究会」には、現在100人を超えるメンバーがおり、町ぐるみで安全なお米を作り、地元と生活クラブ愛知にお米を出荷しています。生活クラブ愛知との提携は1990年から始まり、現在では田植え直後の除草剤以外は一切農薬を使わず、有機質肥料のみを使用するなど、きれいな湧き水で作付された安全性にこだわったお米作りを行っています。

ソーラーシェアリングを始めたきっかけ

 (有)こだわり農場鈴木の鈴木晋示社長は、福島第1原発事故の際、収穫した麦から微量の放射能が検出されたことをきっかけに、「原発に頼らない電気で農業ができないか」との思いが芽生え、たまたま田んぼが隣合わせだった電気屋さんが始めたソーラーシェアリングを知ります。地目が山という条件のもと、斜面に平面の田んぼを作るために畔を広く(4mくらいに)取らなければならないこの地域に適していると考えたからです。画像18

設置まで 

初めは家族も含めソーラーシェアリングに対する理解が薄く、銀行などもお金を貸してくれませんでした。また今では当たり前にあるソーラーシェアリングへの保険もありませんでした。設置には莫大な費用もかかるため、従業員と家族を養う上でリスクを伴いましたが決断しました。設置に当たり田んぼは土に水分を多く含むので土台が腐らないように新幹線の枕木(コンクリート)を使いました。これは産業廃棄物で運搬料のみ支払い、1本230キロ、長さは2.2mあります。鈴木農場の田んぼにはソーラーの列が5列あり、その1列には20本以上の枕木が組まれています。この枕木を自分たちの手で1m以上の地中に埋めました。それぞれのソーラーパネルは晴れている日などは50kWの電力を生み出すことが可能です。

ソーラーシェアリングを始めてみて 

現在、鈴木農場では50kWの電気を生み出すソーラーシェアリング3基(300坪の田んぼ2ヶ所と畑1ヶ所で計150kW)のほか、ライスセンターや精米所の屋根にあるソーラーパネル(計211kW)からの発電を合わせた計361kWの電気を㈱生活クラブエナジーに売電しています(普通の一般家庭で使われる一日の電力が3~4kW)。 DSCF4246

設備費用は莫大でしたが固定価格買取制度により1kWhあたり36円で売電できるため、7年間で設備投資分(3500万円)は売電できました。将来における安定した収入を得られることは、天候などの条件によって容易に収穫が変動する農業を営む上でも重要です。大量のソーラーパネルで日陰が作られるため1割の収穫減となりますが、この減収は大きな影響はなく、またソーラーシェアリングを行う上で法律上は2割の収穫減までは認められているので、特に問題はありません。

ソーラーシェアリングを始めてから多くの方が見学にみえます。多くの農家の方々が各々の農地に合った形でのソーラーシェアリングを始めることでさらに安全で確かな電力が生み出され、それが消費者のもとに届けられることを願っています。今後は、志を同じくする地域の他の米生産者にも参加を呼びかけ、地域全体で大規模太陽光発電所(メガソーラー)に匹敵する1,000kW以上の売電規模を目指す考えです。電気の供給事業で地域農業を支えていきたいと考えています。