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お知らせ

飯舘電力株式会社

 2014年9月29日、5名の有志により飯舘電力㈱が産声を上げました。発起人である喜多方市大和川酒造店第9代当主の佐藤彌右衛門は、会社理念を次のように謳い上げました。

 【私たちの住んで来た美しい飯舘村は、東京電力福島第一原子力発電所の原発事故により、全村避難という不条理な現実を受け入れざるをえなくなった。村があるべき未来を奪われた事に怒りと抗議をしつつも、村民自らが飯舘村の土地と風土を守り、村の未来を創るために飯館電力株式会社を設立した。「産業の創造」「村民の自立と再生」「自信と尊厳を取り戻すこと」をめざして飯舘村のあるべき未来を自らの手により造り成すものとする。】(代表取締役副社長 佐藤彌右衛門)

更にこの理念を次のように具体化し、皆心を一つにして走り始めました。

存在意義;①大切な故郷を自らの手で守る ②自力復興の<証>を創出する

達成目標;①若者・子供達のための雇用創出 ②豊かな自然の保護と再生 ③自然エネルギーの地産自立

企業目標;①<By / For / Of>村民の会社 ②産官学金民+マスコミとの協働 ③生業(農業)とFITのシナジー効果実現 ④出資5年以内に配当実現

企業価値;①Best-Place-to-Work(社員)②働き甲斐創出(村民)③都市公社実現(村)④地域循環型経済(社会)⑤FITを復興に活用(国)

  それから1年が経過し、代表取締役社長である肥育農家の小林稔は、次のように会社立上げの1年を振り返りました。

 【東日本大震災による原発事故で全村避難となった飯舘村民は尊厳と生きる糧を失い不安な日々を送る事になりました。そして避難から3年が過ぎ、除染も進み帰村が現実的になって来た頃、飯舘で生活をする不安が逆に増して来たように思いました。そこで将来を見据えた時、再生可能エネルギーによる売電収入で生活の一部とし、村の復興に寄与しようと知り合いの有志で相談をし決定しました。1.5MWソーラー設置を計画し地権者7名の合意を取り付けた矢先、電力会社の買取中断が発表されここで一旦諦めかけましたが、それならば50kWの小規模ソーラーを20カ所以上に設置しようということで計画続行となりました。平成26年9月29日に飯舘電力株式会社を設立、村から飯舘ホーム南面の土地を借りて第1号発電所を設置、翌年2月に稼働しました。その後買い取り価格引き下げ(29円/kWh)があったものの、第2段階として16カ所の候補地に工事を着々と進めております。1)「飯舘村伊丹沢太陽光発電所」

  平成27年5月には福島市内にビル(県庁南再エネビル)を借受け、ここから福島の復興を進めようと、業種は違っても思いを同じくする人々が県内外から集結しました。11社のテナント、ギャラリーが事務所を置き、オープンな環境で情報の共有、事業協力などの相乗効果を発揮しています。3階のオープンスペースはどなたでも利用できるようになっております。このビルの開所式に80名ものご参加者をいただいたこと、城南信用金庫前理事長・吉原毅氏の講演会を盛会のうちに終了する事が出来たことは、復興への思いが一つになった証に思えました。原発事故が終息しない限り福島の本当の復興はないというのが私達県民の思いであり、そのために何をすればいいのか、電力会社や行政を責めても解決する訳ではないのでもっと輪を広げ、みIMG_4827んなで考え最良の道を探して進んで行きたいと思います。】(平成28年1月 代表取締役社長  小林稔)

  瞬く間に設立から3年、今年10月11日に第3期株主総会を無事終了することが出来ました。小林稔社長はこの3年間を振り返り、関係者の方々へ感謝の思いを述べました。

【飯舘電力はおかげさまで設立4年目を迎えました。私達は東日本大震災から復興していく飯舘村の役に立ちたいと思い立ち上げた会社です。村民の方々を始め、多くの皆様の応援により村内に低圧太陽光発電所を設置して参りました。村が避難解除になり半年が過ぎて尚、将来への展望が見えない中、飯舘電力は太陽光発電による売電収入と共に、ソーラーシェアリングによる農地の有効利用、そこで生産する牧草は飯舘牛復活への第1歩となります。スクリーンショット 2017-10-23 19.00.08

今後の方向として住宅の近くに設置する事により、災害時に非常用電源としても使用出来るメリットがあるので、<1家に1台の太陽光発電所>をキャッチフレーズに、自然エネルギーの利用を推進して参ります。発電所を持ちたいという希望者には、今まで培ったノウハウで支援(コンサルティング)を行います。土地を役立てて欲しいという希望者には、農地であればソーラ-シェアリングという手法で、非農地であれば野立て工法で自然エネルギーを生み出します。数年を待たずして、バッテリーに蓄えるなどして一家のエネルギーは安価に自給出来るようになるでしょう。自動車もガソリンを買わずに動かせるようになるに違いないでしょう。1人でも多くの村民が、色々な形(出資、寄付、土地貸し、施工作業、草刈り保守、イベント参加等)で飯舘電力の経営に参加して頂き、村再興の道を共に歩むことを、役職員一同お待ち致しております。】(飯舘電力の進む道;代表取締役社長 小林 稔)

 震災前、飯舘村は人口約6,000人の村でした。2011年4月の<計画的避難区域指定>による全村避難から6年、やっと今年3月31日に一部地域を除く避難解除となり、村民の帰村が始まっています。それから半年が経過した10月1日現在、村内居住者は515人(268世帯)で震災前の約8%です。従って、今だ避難されている方々は5,400名以上にのぼりますが、うち約5,100名は福島県内、残りの300人余りは福島県以外の24都道府県に避難されたままです。現在飯舘電力は村民43名からの出資をもとに、来春までに約50名の地権者から土地をお借りしながら低圧太陽光発電所ばかりを50基以上建設します。そこから得られる売電利益は未だ少額ですが、地権者への地代、村への納税、村への指定寄付(営農再開者が6年間放置していた農業機械のオーバーホール費用)などで還元されています。また村の雇用創出については、太陽光発電所の施工や草刈作業を村民に手伝って頂く事を始めたばかりです。多くの飯舘村民の生業は農業です。しかし<営農再開>の一言では決して括れないほど様々な課題を克服する必要があります。弊社の足取りも、ゆっくりと動き出した村民に合わせながら、微力ながら営農再開に寄り添っていく覚悟です。