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でんきのはなし

電気料金の明細の奥にあるもの

生活クラブでんきの料金構成は?

生活クラブでんきの料金構成をおおまかに表すと上図の通りです。

それぞれの項目を説明すると、「電気調達費用」とは電気の仕入値のこと。「生活クラブエナジー経費」は、電気の供給にかかる人件費などの各種管理費。「再エネ賦課金」とは、「固定価格買取制度(FIT)」運用の原資のため、基本、電気を使うみんなが一律に支払うもの。集めた資金で、再エネ電気を国が決めた価格で確実に購入し、再エネの普及を推進します。

そして「託送料」とは、発電所から各利用者へ電気を送るのに使用する設備の利用料などのことです。ほとんどの送配電網は東電などの一般送配電事業者が保有し、生活クラブエナジー含めた多くの電力会社がこの送電網を利用します。そのため、託送料は各電力会社が一般送配電事業者へ支払うもので、その費用が電気代に反映されています。


原発の賠償費と廃炉費を含む「託送料」

託送料には送配電網の利用料以外のものも含まれています。それは福島第一原発事故の賠償への不足分「賠償負担金相当額」と福島第一原発を含む複数の原発の廃炉費用「廃炉円滑化負担金」、原発などの設置や利用促進のための「電源開発促進税」。現状、生活クラブでんきも一般送配電事業者の送配電網を利用しているため、託送料を支払い、電気代に含めざるをえない状況です。

託送料にこれら費用が含まれていることは、よくよく調べなければ見えづらい状況にあります。生活クラブ生協のエネルギー分野における行動原則「エネルギー7原則」では、4番目に「電気の価格や送配電のしくみを明らかにします」と定め、こうした課題を明らかにし、情報開示に努めています。
また、「生活クラブでんき」を使う人が増え、電気のしくみに一定の影響力を及ぼせるようになれば、改善を求めることができるかもしれません。そんなことを目指し、「生活クラブでんき」の利用を広げていきます。


※この記事は2024年10月4回(43週)発行生活クラブOPINIONの記事を再構成・補足して掲載しました。