生活クラブ埼玉の発電所
生活クラブ埼玉では、2011年度より地域でエネルギー自給圏をつくる新たな仕組みやモデルづくりの一つとして、首都圏4単協の合同事業である生活クラブ風車建設運動への参加をすすめてきました。脱原発社会を目指すにあたり、県内で持続可能なエネルギー自給を検討することは生活クラブにとっては不可欠です。六ヶ所核燃料再処理工場反対の運動に取り組んできた経緯と、自分たちの省エネ行動や原子力に代わるエネルギーの実践見通しを立て、新たな取り組みに向かうための合意形成をすすめてきました。2013年12月に県内6ヵ所の配送センターのうち5ヵ所へ太陽光パネルの設置を完了しました。
- 1)生活クラブソーラー狭山センター発電所 <設置容量 : 52 kW>
- 2)生活クラブソーラー所沢センター発電所 <設置容量 : 38 kW>
- 3)生活クラブソーラー熊谷センター発電所 <設置容量 : 39 kW>
- 4)生活クラブソーラー越谷センター発電所 <設置容量 : 38 kW>
- 5)生活クラブソーラー大宮センター発電所 <設置容量 : 104 kW>
経過として、生活クラブ埼玉でのプロジェクト会議を設置し、最初に埼玉県の再生可能エネルギーの取組み状況と課題について県の環境エネルギー対策担当主幹より説明を受け、埼玉県で活用可能な再生エネルギーは、「太陽エネルギー(太陽光発電・太陽熱)」と「バイオマスエネルギー(木質系・農業系・畜産系・食品系)」に絞られる事がわかりました。
埼玉は森・川、太陽に恵まれています。この特性を生かし、私たちのエネルギーが産み出せるのです。食と同様、エネルギーに関しても持続可能で安全な社会構築の核になっていけるよう力を合わせていきたいと思っています。
その他、埼玉県環境エネルギー統括参与の方を招き、北九州スマートコミュニティ創造事業の概要はじめ本庄スマートエネルギータウン構想など次世代エネルギー・社会システム実証地域での取組み、また生協や企業が地域貢献活動の一環として実施している「環境学習プログラム」や「地域通貨」などの取組み事例について説明を受けました。
また、私たちの生活に最も密着した「住宅」に関連したエネルギー消費の実態や省エネ、CO2削減などに関連する材の取組みについて「さいたま住宅生協」の常務理事の方を講師に学ぶ機会を持ちました。
以上を踏まえ、温暖化やエネルギー問題を人任せにするのではなく、「省エネ・節電など日々の行動(CO2削減)から私たち自身の手で再生可能なエネルギー自給圏づくりに取組む」との結論を得ました。
生活クラブはこれまで、食をめぐるさまざまな課題に対して、大勢の組合員である消費者と生産者が知恵と力をあわせ、持続的な利用結集を通じて一歩づつ問題解決を目指してきました。そこには共同購入運動という買う力が結集したからこそ出来得たことです。その買う力を今度はエネルギーへも結集していきます。さらにエネルギーの地産地消、生活を見直し、電気の依存を減らす暮らし方の検討へと広げていかなくてはなりません。
今ここに脱原発社会をめざし、持続可能なエネルギーを私たち自身で自ら作りだしていくことが必要不可欠です。そのことを社会の共有の意識として定着させる事を目指します。