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一関市民なのはなソーラー2号発電所

一関市民なのはなソーラー発電所は2014年に市民が手作りで建設した発電所です。

発電所というと大きな施設をイメージしますが、私たちが運営する一関市民なのはなソーラー発電所は遊休地にソーラーパネルを設置した小規模なもの(11kW)です。小型・低電圧は手続きが簡単なこと、山奥に行かずとも身近な少しの土地を見つけることで事業に参加しやすいことが利点。大きな災害時には全体がマヒするメガソーラーと違い、分散的に生き残り、被災した居住地域で利用できる、安全で非常時の利用価値の高いものです。

設立まで

市民発電所を計画し、建設したのは「一関市民パワー発電所事業化検討地域協議会」です。それまで独自に環境に関わる活動をしてきた仲間が、世界初の原発震災(東日本大震災・福島第一原発事故)を経て「自然エネルギーを自分たちでやりたい」と集まりました。これまでの活動は環境の情報を伝える啓発活動が中心で、なかなか世の中は変わらないと感じていました。環境のための活動が事業化につながるのであれば一気に世の中が変わるのではないか。まずは事業として成り立つという見本を自分たちで実践してみようということになり、2014年3月に協議会を立ち上げました。

発電所建設

2014年5月に発電所建設をスタートして6月から売電開始。沿岸部で被災した野田村・だらすこ市民共同発電所建設に携わった方たちのアドバイスで、架台の設計や資材の調達を自ら行い、架台建設~パネル設置の作業は見学者やボランティアを募り、市民の力で手作りしました。資金も疑似私募債で市民融資の形で調達。こうして完成した一関市民なのはなソーラー1号発電所の点灯式には地元の自治会長にも参加いただき、災害時には地元自治会でこの電気を使えるという「災害時緊急電源証書」も取り交わしています。その後、9月までに2号・3号発電所を同じく手作りで建設し、出来上がった3基の発電所(各11kW)は、合同会社一関市民発電が運営しています。

   

最後に

1号・3号発電所を建設した遊休地は平坦でしたが、2号発電所はのり面を使い、傾斜地への設置の見本として作りました。会員の自宅兼美容室の敷地でもあり、国道沿いのため、たくさんの人に見学していただける場所です。自然エネルギー利用の事業化モデルとして「これなら自分にもできる」と私たちに続く人たちが増えていくことを願っています。